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テクニカル分析

自動売買ストラテジーの指標表示の読み方3つ|パラメータ非公表を前提に|2026年8月版

2026年8月27日

※本記事には広告(PR)を含みます(記事内の広告リンク経由の申込により、運営者が報酬を受け取る場合あり)。

ストラテジーの画面から読み取れるのは3つです。①使用しているテクニカル指標の名前、②その指標のパラメータは公表されていないという事実、③同じ銘柄で複数動かすと両建てになりうること。フジトミ証券のシストレセレクト365は、売買判断に使う指標名までは画面に出しつつ、パラメータ等の詳細は公表していないと明記しています。選ぶ材料になるのは、公表されている範囲だけです。

投資判断は自己責任でお願いします。FXは差金決済取引で、為替変動やレバレッジにより預けた証拠金の額を上回る損失が生じるおそれがあります(元本が保証される商品ではありません)。本記事は公式サイトに載っている記載を整理した教育目的の解説で、特定の取引や利益を保証しません。制度は金融庁の公式情報をご確認ください。

そもそも自動売買の「ストラテジー」とは何か?

ストラテジーとは、自動売買が取引をおこなうときの売買戦略や売買ルールのこと。フジトミ証券は、自動売買においてストラテジーとは売買戦略や売買ルールを指す、と説明しています。

シストレセレクト365は、そのストラテジーを選んで動かすタイプのサービスです。重要事項の書き出しはこうです。

「シストレセレクト365は、東京金融取引所に上場するくりっく365を対象とした投資助言サービスです。」

投資助言サービス。ここが最初の分かれ目になります。売買そのものを丸ごと請け負う商品ではなく、助言に付随機能の自動売買管理サービスが乗る構造。利用にはくりっく365の口座と、投資顧問契約の締結が要ります。フジトミ証券のくりっく365に付随したサービスなので、預かり金や建玉は同一口座での管理になります。くりっく365そのものの制度が店頭FXとどう違うかは、くりっく365と店頭FXの制度比較に譲ります。この記事で扱うのは、ストラテジー画面の読み方だけ。

ストラテジーの見せ方にも、公表と非公表の線がある。フジトミ証券は、バーチャル空間に存在するフジトミ・ストラテジー研究所に所属する研究員が考えたストラテジーを実際のトレードに活用している、と紹介ページで説明しています。そのうえで、実際の助言者は契約締結前交付書面で確認してほしい、という注記が付く。画面のキャラクターと、書面に載る助言者は別のレイヤーです。

自動売買は3種類に分けられる

フジトミ証券は、自動売買を大きく「開発型」「リピート型」「選択型」に分類しています。シストレセレクト365は、取引所FXを活用した選択型システムトレードサービス。自分でルールを組むのではなく、用意されたストラテジーを選ぶ形です。

だから読み手の作業は、作ることではなく見分けることになる。見分けるには、何が公表されていて何が公表されていないかを先に押さえる必要があります。

読み方①:使用テクニカル指標名までは画面で読める

読み方①は、そのストラテジーが何の指標で判断しているかを画面で確かめること。指標名はストラテジー画面に表示されます。

フジトミ証券はストラテジー紹介のページについて、キャラクターの名前やストラテジーの特徴、使用しているテクニカル指標などが確認できると案内しています。指標名は隠されていない。ここは素直に読める部分です。

指標名が読めると何が判断できるか

判断できるのは2つ。1つは、そのストラテジーが順張り寄りか逆張り寄りかの見当。もう1つは、自分がいま見ているチャートと発想が重なるかどうかです。

普段からトレンド系の指標で相場を見ている人が、逆張り前提のストラテジーを回したとします。画面の判断と自分の判断が毎回ぶつかる。手を出したくなる場面が増えます。

逆に、指標名だけでは決められないことがあります。どの期間で計算しているか。どの条件でサインが出るか。何本の指標を組み合わせているか。この3つは名前からは出てきません。

読み方②:パラメータ等の詳細は非公表という前提で見る

読み方②は、指標名が同じでも同じ動きになるとは考えないこと。フジトミ証券は、利用している指標のパラメータ等の詳細を公表していないと明記しています。

重要事項の記載です。

「各ストラテジーの売買判断基準はそれぞれのストラテジー画面に表示のテクニカル指標により機械的に判断されますが、利用しているテクニカル指標のパラメータ等の詳細は公表しておりません。」

一般論として、同じ指標でも計算期間が違えばサインの出る位置は変わります。しきい値の置き方でも変わる。だから「指標名が同じ=同じ動き」という読み方は、この時点で成り立ちません。

ここを詰めても答えは出ません。比較の軸は公表されている実績へ移ります。ランキング画面や詳細画面に出るパフォーマンス。ただし、その数字にも前提が付きます。

採用の前に2種類のテストを通している

フジトミ証券は、提供しているストラテジーはすべて、同社システムトレード事業部と分析者によるインサンプルテストとアウトオブサンプルテストのバックテスト結果を基に採用している、と記載しています。2つのテストの説明も同じページに付く。

「注1:過去のデータを使って、ルールや設定を調整するテスト。」

「注2:インサンプルテストで調整したルールが新しいデータでもうまくいくか確かめるテスト。」

過去データで調整し、別のデータで確かめる。手順としては筋が通っています。それでも同社は、ランキング画面や詳細画面のパフォーマンスはあくまでも過去の試算結果であり、将来も同様の結果になることを約束するものではないと書いている。テストを通っていることと、これから同じように動くことは別の話です。

読み方③:同じ銘柄で複数稼働すると両建てになることがある

読み方③は、複数のストラテジーを同時に動かしたときの重なりを見ること。同じ銘柄で別のストラテジーを動かすと、シグナルが逆を向いて両建てになることがあります。

重要事項の記載を引きます。

「そのため、同じ銘柄の異なるストラテジーを稼働させる場合、両建てになることがあります。」

分散のつもりが、同じ銘柄のなかで売りと買いを同時に持つ状態になる。これは組み合わせを決める段階でしか避けられません。稼働後に気づけば、片方を止めるか決済するかの選択です。

複数稼働そのものについては、こう書かれています。

「シストレセレクト365では、複数のストラテジーを稼働させることが可能です。それにより1つのストラテジーを複数枚稼働させるよりもリスクを分散させる効果も期待できますが、相場の状況によっては、想定以上の損失となる場合もあります。」

読み落とされやすいのは条件のほうです。比較の相手は、1つのストラテジーを複数枚稼働させる場合。何もしない状態と比べてリスクが下がる、とは書かれていません。

そして後半に、想定以上の損失となる場合もあるという打ち消しが付いています。前半だけを取り出して分散の根拠にすると、書かれている条件から離れる。この2つはセットで読む必要があります。

初心者がやりがちな失敗は?

多いのは4つ。ほったらかしにする、手動で決済して止めてしまう、推奨証拠金の意味を取り違える、解約のタイミングを詰めていない。1つずつ挙げます。

前提として、シストレセレクト365はフジトミ証券にFX口座を持つ人の専用サービスです。他社のサービスを利用中でも、そのままでは使えません。操作はパソコンとスマートフォンのどちらでも可能で、基本的な操作方法は変わらないと案内されています。

もう1つ、稼働枚数を変えたときの反映も誤解されやすい。3枚から1枚へ減らした場合、現在の3枚は次の決済シグナルで決済され、次の新規シグナルから1枚で売買されます。1枚から3枚へ増やす場合も流れは同じ。変更した瞬間に枚数が入れ替わるわけではありません。

手動のテクニカル分析と選択型の自動売買は何が違うのか?

違いは3点。パラメータを知っているか、途中で手を出せるか、そして同時に動く本数。手動ならすべて自分の手の中ですが、選択型では公表されている範囲までが判断材料になります。

項目手動のテクニカル分析シストレセレクト365の記載
使う指標自分で選ぶストラテジー画面に表示される
パラメータ自分で決めるパラメータ等の詳細は公表していない
売買判断自分の裁量画面に表示の指標により機械的に判断
同じ銘柄の重複自分が持った分だけ複数稼働で両建てになることがある
途中の手出し自由手動決済や自分の指値は次のシグナルでエラー。ストラテジーは停止
成績の見え方自分の記録売買サイン生成時の価格と時間で算出。約定した価格や時間と異なる場合がある

表の最後の行は見落とされがちです。同じストラテジーでも、ストラテジーの運用成績と自分の損益結果には差が生じる場合がある、と同社は明記しています。画面の数字は、自分の口座の結果とイコールではありません。

ストラテジーが止まる場面と止まらない場面

止まる条件と止まらない条件は、よくある質問に別々の項目で書かれています。4つに整理します。

一方で、取引所を含むシステム間の回線が切断した場合などに発注された注文がエラーとなると、稼働していたストラテジーは稼働停止となり、再発注は行われません。レート配信の停止では止まらないのに、注文エラーでは止まる。挙動が分かれています。

停止と再稼働の扱いも、よくある質問に枚数入りで書かれています。ポンド円3枚を停止させ、直後に同じストラテジーのポンド円5枚を稼働させた場合。最初の3枚は自動売買が停止し、ストラテジーの管理下から除外されます。その3枚の決済注文は、くりっく365の取引画面からおこなう。あとから稼働させた5枚は、次の新規シグナルより動き出します。

公表されている条件を一覧で押さえる

判断材料になるのは費用・対象・契約の3つ。いずれも重要事項とよくある質問に、金額と条件で書かれています。

まず、成績の見方に付いている前提を2つ引きます。

「ストラテジーの運用成績は、将来の運用成果を保証するものではなく、相場の状況によっては、過去の運用成績を大きく下回るおそれがあります。」

「ストラテジーの運用成績には、スワップポイントは加味されておりません。」

ランキングの数字は、スワップポイントを含まない過去の試算です。そこは差し引いて見る。そのうえで、条件面を1つの表にまとめます。

項目シストレセレクト365の記載(2026年8月27日確認)
サービスの性格東京金融取引所に上場するくりっく365を対象とした投資助言サービス
助言報酬990円(税込)初回のみ
支払い方法原則として同社が指定するクレジットカード
取引手数料シストレセレクト365を利用した取引についてはかからない(自分が発注した注文や代行発注は取引コースごとの手数料)
利用条件フジトミ証券にFX口座を持つ人の専用サービス。投資顧問契約の締結が必要
クーリング・オフ自動売買管理サービスは対象になる。クーリング・オフによる解除なら助言報酬は全額返金
期間経過後の解約事前に支払った助言報酬の返金はなし
解約の連絡停止を希望する日の7日前までに連絡
推奨証拠金過去1年間の累積損益の落ち込み額(最大ドローダウン)+現在の必要証拠金
複数稼働可能。同じ銘柄で異なるストラテジーを動かすと両建てになることがある

上の条件は、フジトミ証券「シストレセレクト365のご紹介」とよくある質問の記載を2026年8月27日に確認して並べたものです。料金や条件は変わるため、申し込み前に公式ページで最新の記載を確かめてください。指標名と非公表範囲の線引きも、実際の画面を開かないと分かりません。

フジトミ証券 シストレセレクト365

次にやること:指標名と公表範囲を書き分ける

作業は1つ。気になるストラテジーの画面を開き、表示されている指標名と、公表されていない項目を分けて書き出す。稼働させる側の前提は自動売買の想定レンジの見方3つにまとめています。

よくある質問(FAQ)

Q. ストラテジーのパラメータは公開されていますか?

公表されていません。売買判断基準は画面に表示のテクニカル指標により機械的に判断されるものの、利用している指標のパラメータ等の詳細は公表していない、とフジトミ証券は重要事項に記載しています。指標名が同じでも同じ動きになるとは限りません。

Q. 複数のストラテジーを同時に動かせますか?

動かせます。ただし同じ銘柄で異なるストラテジーを稼働させる場合、両建てになることがあります。1つのストラテジーを複数枚稼働させるよりリスクを分散させる効果も期待できるが、相場の状況によっては想定以上の損失となる場合もある、と同社は記載しています。

Q. シストレセレクト365の費用はいくらですか?

助言報酬は990円(税込)で初回のみ。支払いは原則として同社が指定するクレジットカードです。シストレセレクト365を利用した取引について手数料はかかりません。自分が発注した注文や代行発注には、取引コースごとの手数料が発生します。

Q. ストラテジーが作った建玉を自分で決済できますか?

可能です。ただし手動決済はその後の売買に影響し、次の決済シグナルが出た際に建玉枚数の齟齬から発注エラーとなり、そのストラテジーは停止されます。建玉整理を使った決済や、自分で出した指値も同じ結果になる。止めたあとの建玉は自分で決済する必要があります。

拓
拓(ヲタクの拓)
FXヲタク運営者。テクニカル分析と経済指標の読み方を「事実ベース」で解説。仕様は公表元の原文まで戻って確かめる派。

最終更新:2026年8月27日